こんにちは、I-Port.biz編集部の内山です。普段は株式会社みすゞ中小企業診断士事務所という会社の代表として、地域密着の小さなコンサル事務所を営んでいます。

「そもそも中小企業診断士ってなに?」

「どうやってお金を稼いでいるの?」

「首都圏や大都市ならともかく、県庁所在地でもない地方都市でやっていけるの?」

そんなことを言われながら独立してはや5年。今では地方都市こそ中小企業診断士が求められているのでは?と思っています。

地方で活躍する中小企業診断士の仲間を増やすためにも、様々な仕事が地方でも続けられるという意味でも、今回はこの場を借りて普段の仕事の話をしたいと思います。

そもそも中小企業診断士ってなに?


中小企業診断士は中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家で、中小企業支援法という法律に基づく国家資格です。ただし、税理士や社会保険労務士とは異なり「この資格を持っていないと実施できない業務(=独占業務と言います)」というものはないので、中小企業診断士を持っていなくても、優秀で人気のあるコンサルやコンサルティング会社は世の中に沢山いらっしゃいます。

どうやってお金を稼いでいるの?

そうした独占業務がないために、「足の裏の米粒=食えない資格」と揶揄されることもある中小企業診断士。一方でそうした独占業務がないからこそ、独立している中小企業診断士の得意分野はバラバラで、みんなで連携して支援できるところがこの資格の面白さでもあります。

私の事務所は経営計画の策定や推進役といったベースとなる仕事に加えて「人系」と「金系」の話が多いです。「人系」だと中間管理職の育成や社内会議や組織の活性化、「金系」だと金融機関とも連携した経営改善などが中心ですが、この業務内容がスタンダードという訳ではありません。

IT導入や業務改善を中心に支援している人、マーケティングや販売促進を中心に支援している人、製造業に特化して支援している人、補助金支援を中心に据えている人など本当に様々です。

またセミナーを中心に活動している人、個別企業の支援を中心に活動している人、

プロジェクト単位で関わるタイプの人など、中小企業診断士それぞれのキャリアや個性によって、サービスの提供の仕方や支援のスタイルもばらばらです。そのため、診断士同士で仲良く連携して対応するといったことも沢山あります。

地方都市でやっていけるの?

もちろん地方都市でこの仕事をしていくためには工夫も必要だと感じています。その1つが「どんな種類の相談にもある程度マルチに対応できる力を備えること」です。

都市部の中小企業診断士の話を聞くと「とにかく専門性を磨いて尖らせる必要がある」「個性を強く見せないと仕事がとれない」という話をよく耳にするのですが、一方で地方で活躍している中小企業診断士の話を聞くと「どんな相談でもある程度対応し方向を示せる力」が求められていると聞きます。

 これはお医者さんでいうところの専門医と総合診療医のニーズの違いと同じと思っているのですが、大きな傾向として、地方に行けば行くほど総合診療医のように「なんでも総合的に判断できる力」が求められているように感じますし、実際になんでも相談されます。

どちらが優れているとか劣っていると言った話ではなく、まさに「郷に入っては郷に従え」。中小企業診断士に限った話ではありませんが、その地域のニーズに合わせて対応してく柔軟性さえあれば、地方都市でも仕事として成り立つのではないでしょうか。

ちなみに中小企業診断士の資格試験は企業経営理論や財務会計といった7科目のマークシートによる1次試験が8月、事例企業4社の診断や助言内容を問われる筆記による2次試験が10月、最終の口述試験が翌年1月に行われています。長い道のりですが、一次試験は科目合格制度(一度合格すれば翌年と翌々年は合格の効力が残る)が用意されているなど、働きながらでも頑張れば取得できると思うので、中小企業の支援に携わる事業を考えている方は是非チャレンジしてみてください!

地方には困りごとが山のようにありますし、その困りごとの1つ1つがビジネスチャンスの種かもしれません。「地方には希望する仕事がない」という理由で移住やUターンを諦めてしまう方も多いと聞きますが、前例がないからといってあきらめず、ぜひ一緒に仕事を作っていくくらいの気持ちで地域を盛り上げていただければ嬉しいです。