
編集部メンバーのリレーコラムVol.6は、市職員としてこのWebサイトを立ち上げたのに、取材先や仲間に触発されて自らも独立してしまった内山拓己が担当します。
ちょうど先日、生まれ故郷の横浜で高校時代の同窓会に久々に参加したこともあり、今日は徒然なるまま、自己紹介を兼ねて高校卒業後の23年間を振り返りたいと思います。
青春をチャリ旅に賭けて
私の大学時代はまさに「青春をチャリ旅に賭けて」。自転車旅行ばっかりしていました。
大学進学を期に長野県松本市に住みはじめたのですが、サイクリング部に所属し、週末は長野県内各地、長期休みは北海道から九州まで全国津々浦々、何かに取りつかれたようにチャリ旅をしていました。宿泊は野宿や野営、食事は自炊という貧乏旅行。チャリ旅以外の日常生活でも部活の仲間と「いまから伊那で飲み会だから伊那キャンパスに行こう!」とか「今日は繊維学部で誕生日会があるから上田キャンパスに行こう」といって、授業をサボりキャンパス間を自転車で移動していました。だいぶクレイジーでしたね!当然そんな生活をしていたら非モテの要素しかなく、そちらの方面では暗い青春…まさに「青春をチャリ旅に賭けて」という生活でした。
そんなチャリ旅をする中、ふと思うのです。旅する地域それぞれにあるローカルチェーン店、商店街の飲食店や小売店、漁港や農場、市場、町工場、建設会社、大きな商業施設、運送会社、旅館、温泉街、観光地、ガソリンスタンド、医療機関、福祉施設。日本には都会から田舎、海沿いから山沿いまで、いろんな会社があるんだなぁと。どんな仕組みで回っているのだろうと。
銀行で働く
就職活動をしていた時期はちょうど小泉政権時代の好景気。面接の時にチャリ旅の話をしたのが良かったのか、大量採用の波に乗ってメガバンクに入社します。商学部でもなんでもない私は、そこで貸借対照表やら損益計算書やらキャッシュフロー計算書やら経常運転資金やら減価償却やら債務償還年数やら、これまで見たことも聞いたこともない知識を「常識」として叩きこまれます。大きな会社だったのでブラック職場ではありませんでしたが、研修テストでは毎回最低ランク、もう何をやっても同期や先輩、まして上司の仕事のスピードや頭の回転の速さについていけませんでした。
それでも担当先を持たせてもらって、お客さんの会社を訪問して話を聞いてくるのはとても楽しかったのを覚えています。学生時代のチャリ旅では横を通り過ぎるだけだった会社の中まで入っていけるだけでなく、経営者から話を聞けて、決算書まで見せてもらえるのです!とくに東京で働いていた時の取引先は上場企業とか上場直前の企業とかも沢山あって、今となっては入れないような世界が広がっていたのを思い出すと「もう少し銀行で働いていてもよかったかな~」とも思いますが、営業目標とか大変でしたし、まぁ信州に戻ってくる縁だったのでしょう。「信州で働きたいな」という思いが強くなり、部長次長にごめんなさいを言って、信州に戻ってきます。今でも連絡をとってくれている先輩や同期には感謝しかありません。
飯田市役所で働く→独立へ
「長野県に戻ってきた時に、なんで飯田市にしたの?」と聞かれることが多いのですが、すみません、自分でも覚えていません!とにかく 2010年10月から飯田市の職員になりましたが、ここでの仕事もお金がらみです。飯田市立病院で未収入金の管理&患者への督促、次の納税課では税金の管理&滞納者への督促、挙句の果てに「長野県地方税滞納整理機構」という滞納整理専門の団体に出向し、国税OBと連携して県内市町村の滞納税をひたすら回収する仕事に従事します。この当時の知識と経験は事業再生や金融機関交渉にも大変役に立っているのですが、その時は悩みました。「このままではひたすら滞納整理をさせられるのでは!?」と思い、産業経済部局に異動させてもらうにはどうすればよいだろうと考えた末に見つけたのが「中小企業診断士」という国家資格でした。
結局、中小企業診断士の資格を取る前に産業経済部局には異動させてもらえました。金融政策課という部署だったのですが、ここで働いていた時に立ち上げに関わったのがこのI-Port.bizだったり、ビジネスプランコンペだったりします。また中小企業診断士の勉強そのものは継続して2016年に合格、登録されました。
市職員として産業経済政策に関われるのはとても楽しかったことを覚えています。商工会議所内の職場には7年間も在籍させてもらいました。ただ南信エリアにあまりにも独立して支援に携わっている中小企業診断士がいなかったこと、もっと個別の企業に深く関わるには公務員の身分を捨てる必要があること、そして冒頭に触れた通り「自らも独立して働いてみたい」と思ってしまったこともあり、再び部長課長にごめんなさいを言って市役所を退職、2021年4月に「みすゞ中小企業診断士事務所」を立ち上げました。現在は行政書士の正社員1人とパート1人の3人で民間企業として伊那谷を中心に中小企業支援に携わっています。
なんやかんやで、この春で開業5年目に突入します。お陰様で忙しくお仕事をさせていただいています。特に業種を絞ったコンサルではないので、建設・製造・運輸・IT・飲食・観光・福祉施設…などなど「いろんな会社」に携われることに楽しさを見出せる性格は昔から変わらないのかもしれません。
この先はどうなるかわかりませんが、南信州にはずっと住んでいると思いますので、少しでもお客さんの役に立てるよう、巡り巡って地域の役に立てるよう、目の前の仕事をこつこつ頑張りたいと思います。
最後までこんな文を読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。