みなさん、こんにちは。いつもこの「人形劇スケッチ」をご覧くださり、ありがとうございます。まずはじめに、ちょっとご報告から。劇場が閉まり、公演が延期や中止がつづく今では、どうしたって「人形劇コラム」を描くことができないので、しばらくの間、方向転換したいと思います。

これまで14回にわたり、人形劇コラムを続けてきました。約2か月に1度の更新で、年6回。ひとまず2年半もお付き合いいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

人形劇の何者でもない私が人形劇コラムを描くことは、過去に香川の人形劇研究所にいて、ほんの少し上演等の活動していたとはいえ、緊張の連続でした。夫が人形劇の仕事をしているからこそ知ることができる情報や体験を、皆さんに少しでもお伝えできたらいいなと、そんな気持ちで毎回描いてきました。いかがだったでしょうか。

何を伝えよう、どう伝えよう。毎回試行錯誤でしたが、私はこのコラムを通じて確実に成長し進化し続けることができました。文章メインでは思うように表現ができず、一度も描いたことなんてなかった「漫画」まで描き始めました。絵もアナログ一辺倒だったのに、アナログで描いたものをスキャンしてJPEGデータにしたり。でも、思うようにならないのですべてデジタルのイラストデビューまでしちゃいました(笑)。板タブレットにはじまり、画像編集ソフトやイラスト・漫画制作ソフトまで買って使う日がやってくるなんて!このコラムがなかったら絶対やってなかった気がします。

表現したい!伝えたい!その想いでデジタルアレルギーを克服できました。凄いことです。本当に。アナログとデジタルの両刀使いを自分がするなんて!本業の似顔絵イラストで活かせないか、練習中です。コラムで本当に成長させてもらいました。ありがとうございました。

こんな部屋でいつも製作しています

一方、コラムの内容も、自己満足にならないように、誰かを傷つけることにはならないように、でも誰かを必要以上に褒めたり、称えたりしないように・・・とっても気を付けて描いていました。

しばらくは、この機会にただの人形劇ファンにいったん戻りたいと思います。このお休みが、新たな自分自身の発見と成長になると良いな。今はそんな思いです。

新型コロナウイルス感染症がもたらす影響により、本当に世界が変わってしまったのではないか。そう思わずにはいられません。友人に、遠くに住む大事な人たちに会えない日々、外にも満足に出られず、家に引きこもる日々。美術館も映画館もいけない。劇場なんてもってのほか。なんなんだこの辛い日々。あまり動かないために、心までガッチガチ。まるで戦争中みたい。私は一体誰と戦わされているのだろう。もうやだよ、こんな日々。落ち込んでしまうのは私だけではないのでは?

でも、スマホを見れば歌手の星野源さんが歌を作り、日本から世界にも広がって多種多様の表現と楽しい世界が広がっています。最近お気に入りのくびれ母ちゃんこと村田由美子さんが簡単にできる体ほぐしをアップしていたり、芸人の渡辺直美ちゃんとliveで一緒にご飯をたべたり、芸能人がフランクにリモート会話をオンタイムでアップしていたり。芸能人ってこんなに身近だったんだ。なんだか一緒に住んでるみたい(笑)。個人的にはイケメン歌手や俳優が集まってするリモート飲み会のYouTubeが癒しです(笑)。その他本当にたくさんのエンターテイメントがネット上で広がっています。そして、こちら、「民衆の歌」!

じつはいま、このコラムを、つい先日YouTubeにアップされた豪華なミュージカル俳優総勢による「民衆の歌」(『レ・ミゼラブル』より)を聞きながら描いています。インターネットで間接的に観ているのになんでしょう、このエネルギー!! やはり、私を鼓舞するものは「舞台芸術」であり、「演劇の力」は偉大だ!と感じています。

こうした新たな“うねり”が、この、先の見えない状況のなかで、私に日々を乗り切る力をくれています。もちろん、現実を見れば超書き入れ時であるはずの春休みや大型連休の仕事の予定が全部台無しになったので悠長なことは言っていられないし、対面で即興似顔絵を描くという仕事のため、この仕事自体が「三密」に成り得るので、はっきり言ってもう瀕死状態です。

けれどだからこそ、いまこそ「芸術の力」が必要だと感じるのです、「明日への力」のために──。

ということで、「人形劇コラム」の一区切りとして、いま、楽しめる人形劇関連のコンテンツをいくつかご紹介して、今回のお話を終えたいと思います。

まずは日本の代表的な老舗劇団である東京の「人形劇団プーク」がGW期間のみ見られる、一本の作品をネットでアップしています!ただ今始まったばかりです!

人形劇団プーク https://puk.jp/kouen.htm

『もりのへなそうる』

全編無料公開 ゴールデンウィーク(5/1~6)の期間限定です。

また、奈良の人形劇団ココン、長野のくすのき燕さんの人形劇、飯田作られた「ゆきをんな」や「さんしょううお」が、YouTube上にアップされているようです。

人形劇団ココン「トレテツクパレード」

くすのき燕「ハロー・カンクロー!」

今田人形座×いいだ人形劇センター「ゆきをんな」

飯田市民による巨大人形劇「さんしょううお」

海外では、私が一番最初に書いたコラムでご紹介した、チェコのナイブニ人形劇場の公演もまるまる1作品がネットにアップしていて常時見られます。チェコ語ですが(笑)。

以下のこの作品、ほとんどセリフはワンワン!という犬の鳴き声と音楽だけで構成されているので、チェコ語が分からなくても楽しめますよ♡こんな可愛らしい人形なのにまさかの革ジャンを着た男たちが人形遣いです(笑)。必見です!

チェコのナイブニ人形劇場【 ŠŠŠŠ ŠŠŠŠ HÚ HAF!】

日本語だと「シュシュシュシュ ウーッワン!」という感じの題名です。(機関車の音と犬同士が仲良くなった証として互いにしっぽをふるときの音=二重の意味)

人形劇の国際組織である「ウニマ」も、世界の人形劇人力を合わせて発信しています。先ほど動画をご紹介した長野県(松本)の「くすのき燕」さんも日本代表で登場しています。探してみてくださいね。

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そして、まだ最低限の生活を支えるのが第一だけれど、もう少し余裕ができたら、「人形劇のまち飯田」としても、何か楽しいことを発信してくれたらと期待しています。なぜならいまこそ、「人形劇のチカラ」が発揮されるはずだから。

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