今年で第12回を迎えた「飯田市起業家ビジネスプランコンペティション」。2025年10月27日(月)、飯田市座光寺のエス・バードにて表彰式が行われ、今年度の入賞者が発表されました。

 同コンペは、飯田市で新たな事業に挑戦する人材を支援する取り組みで、起業家部門・移住起業家部門・一般企業部門の3部門を対象にビジネスプランを公募。新規性、地域貢献性、実現可能性などを基準に審査が行われ、入賞者には奨励金50万円が贈られます。さらに、入賞者の中から最も高い評価を得た最優秀賞受賞者には、追加で50万円(合計100万円)が交付されます。

 今年度は3部門に計27件の応募があり、審査員による選考の結果7件が入賞しました。授賞式では、佐藤健市長から盾が手渡され、各受賞者が事業計画に込めた思いや今後の展望を語りました。

 最優秀賞に選ばれたのは、medi coorde(メディコーデ)代表・大曽根康人さんによる「地域の医療と生活を支える共存型AI事業」です。

 大曽根さんは、課題に応じた医療経営の支援を実行するAIや、認知症の方が自分らしい言葉で意思を伝えられる支援AIなどを独自にカスタマイズ。自身が培ってきた経験をもとに、地域医療を支える仕組みを構築する取り組みは、省人化や効率化が求められる社会背景とも重なり、高く評価されました。

大曽根さんは
「受賞の知らせを聞いた時、まずは驚きが大きかったです。飯田市の課題に向き合いながら事業を形にしていきたいと心に決め、移住して取り組んできましたので、大変励みになりますし、身の引き締まる思いです。いただいた奨励金は、商標登録費用やAIの学習環境整備、アプリの開発など、事業の質を高めるために活用し、地域に役立つ形で還元していきたいです」
とコメントしました。

また、飯田市産業経済部工業課の熊谷さんは
「起業や新しい事業に挑戦することは、とても勇気のいる一歩だと思います。入賞された皆さんはもちろん、今回のコンペに応募されたどのプランにも地域を想う気持ちや新しい挑戦への熱意が込められていました。これからの事業の成長と、皆さんの活躍を心から楽しみにしています。」
と話しています。

そのほかの入賞者は以下のとおりです。

 商工会議所と地元金融機関、および飯田市産業経済部は、入賞の有無を問わず、応募者全員の伴走支援を継続。新規事業に挑戦する方々をこれからもバックアップしていきます。

 I-Port.bizでは後日、今回の授賞式の模様をさらに詳しくお伝えする記事を掲載予定です!ご期待ください。

第12回 飯田市起業家ビジネスプランコンペディション 結果

最優秀賞
<起業家部門>
●medi coorde 代表・大曽根康人(おおそね やすと)さん
  地域の医療と生活を支える共存型AI事業

入賞
<起業家部門>
●山口 泰弘(やまぐち やすひろ)さん
「救急車を呼ばない人生を」ゴルフと健康ケアで地域を支える

●宮内 智也(みやうち ともや)さん
古材のインフラ~古材と地域木材の循環システム~

●宮澤 知未(みやざわ ともみ)さん
 地域内業者から仕入れた食材にこだわった「お好み焼」による丘の上地域活性化事業

<移住起業家部門>
●㈱CARING HEALTH HOME 杉山慎太郎(すぎやま しんたろう)さん
「健康を守る」から「健康を創る」モバイル診療で届け、医療・保険外訪問看護・介護(飯田モデル)事業

<新事業チャレンジ部門>
●特定非営利活動法人いなだに竹Links 曽根原宗夫(そねはら むねお)さん
TAKE action 持続可能な地域内循環を構築する竹チップラグで雑草の悩み解消

●中島 和子(なかじま かずこ)さん
こころの外部支援室 ― 定着と成長 離職ゼロを支える地域密着型EAP モデル