飯田駅前にある蔵の御弊餅(ごへいもち)の店主・日野美紀さんをご紹介します。
神戸出身で22年前に長野県売木村へ移住し、現在は飯田市在住です。
移住してしばらくは売木村で働いた後、阿南町新野の道の駅にある御弊餅店で働いていましたが、「観光客の方が電車やバスを降りて、名物の御弊餅を食べてもらいたい」「運転ができず飯田駅前に訪れるお年寄りにも食べてもらいたい」という思いから7年前、同店が飯田駅前へ出店の際、ここに立つこととなりました。
飯田の郷土料理である御弊餅を関西出身の日野さんが焼き、飯田駅前を元気にするために頑張っている事に飯田市民を代表して、本当に感謝しています。
「ごへいもち」と呼ばれるもののなかには、団子形、わらじ形のものなど様々な形がありますが、『蔵の御弊餅』は幣束形(へいそくがた)※という形で、ご飯をつぶした餅を炭火で香ばしく焼いたものです。
タレがくるみダレ、ねぎ味噌、山椒味噌と選ぶことができ色んな味で楽しめます。
【ごへいもちの代表的な形3種】
幣束形(※)…神様へお供えする神主さんが持つ幣束が由来で、波形をしているのが特徴
団子形…飯田市は芸者さんが多い町だった事から、芸者さんが食べやすい形にしたと言われている
わらじ形…文字通り、楕円のわらじの形のもの。主に下伊那南部で作られている
イートインコーナーもあり、御弊餅とお茶で休憩も可能。
関西弁で接客する日野さんの明るい雰囲気で、元気をもらっている常連さんも多いと思います。
丘の上のイベント時にも飯田駅前の顔として、訪れるお客様を明るく出迎えています。
日野さんが長野へ移住してきた経緯を少し紐解いてみます。
大阪市天神橋筋商店街にある、夫の家業のうどん屋さんで働きながら、子育てをしていた日野さんですが、日野さんと娘さんの喘息をきっかけに、「空気が綺麗な環境で子育てがしたい」という想いで、長野県最南端の村、売木村へ移住しました。売木村ふるさと館の仕事を経て、現在の御弊餅屋さんの本店である、新野道の駅店で働くようになりました。
自然豊かな長野県で暮らしはじめて22年、持ち前の明るさで人との距離を縮め、積極的に様々なコミュニティーへ参加しています。
――移住をしてみて不安だった事はありますか?
(日野さん) 知らない土地で、人と仲良くなれるか不安でした。
実際、売木村で暮らしていると、隣の家と距離が離れていたり、ずっと家の中に居るとほとんど関わりあいがないから、ふるさと館で働くことで交流が増えました。
――仕事と子育ての両立に関して、良かったこと、また苦労したことはありますか?
4人の子供を育てるのに、時間も体力もお金も必要で、押しつぶされそうな時もあったけれど、子供たちの存在が支えになって頑張れています。
子育てするのに自然豊かな環境で良かった反面、買い物をするお店、病院が遠いのは大変でした。
――全治2ヶ月の大火傷の時は大変でしたね。
2年前の7月に、火にかけていたうどんのダシが入った大きな寸胴鍋を持ち上げた時に、店内の暑さで朦朧としひっくり返してしまい、太モモを火傷しまいました。
その時は、2ヶ月もお店に立てない辛い日々でしたが、旦那さんが仕事の傍ら土日はお店に立ち支えてくれました。現在は手術、治療も終わり変わらず元気に働いています。
――今後への気持ちお聞かせください。
飯田は人と人のつながりが多い街なので、御弊餅をもっと多くの方に知って頂き、飯田市駅前から街を盛り上げていきたいと思っています。
今回のコラムの為に日野さんのことを、より深くまで知ることができ、人を惹きつける魅力を更に感じることができました。
是非、飯田駅周辺へおでかけの際は、御弊餅をご賞味下さい。
他にもこんなメニューもあります。
・新野団子
・おからドーナツ
・とうもろこしコロッケ
・鳥汁そば
・コーヒー
・甘酒 などなど
ヘアアレンジポイント
蔵の御弊餅 飯田駅前店
飯田市中央通り 4-40 ステーションスクエア1F
Tel 0265-48-0678
定休日 木曜日
営業時間 10時~18時
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道の駅 信州新野千石平
阿南町新野2700
Tel 0260-24-2339
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