お久しぶりです。みなさんは元気に過ごされていましたか?
私事ですが今春2人目の出産をしまして、夏の酷暑に争う気もなく、しばらく家に籠っておりました。
涼しい風が吹き始め、赤子の首も座りましたので、子とカメラを背負って伊那八幡駅周辺をお散歩してきました。
飯田駅から4駅目の伊那八幡駅。洋館風の駅舎は、なんと昭和1年に建てられたそうです。
入り口の幾何学模様の模様や、駅舎内の天井の装飾など凝った作りです。
駅前には、80年代の香りを感じるファストフード店が。
松尾店とありますが、時代の流れでこの辺りにはもうこの一店舗しか残っていないそうです。
「ここがなくなったら寂しいじゃない、だから私が動けるうちは開けてないとね」と笑顔で話してくれたお店のおばちゃん。
注文したテリヤキバーガーとチョコシェイクをカウンターに置いたまま、ついつい長話。
このおばちゃんに会いに行くために、立ち寄りたくなります。
シェイクはキーンと目が覚める甘さ。この感じもある意味、無形文化。
さて、国道151号線沿いにはギザギザの店舗テントのアーケードが印象的な八幡商店街。こちらもかなり古そうです。商店街の半分以上はシャッターが降りていましたが、ミセス向け衣料品店や薬局、お菓子屋など営業している店舗もありました。薬局の前には、これぞレトロ代表の選手!というべきウサギ(ぴ、ピョンちゃん!?)の乗り物が置かれていました。この日は、上のお兄ちゃんは不在でしたが、もしもいたら絶対乗りたがるはず。
マネキンは商店街の外れの方にある衣料品店のお方です。
遠州街道沿いには旧伊那八幡宿の名残の古い商家や蔵が立ち並んでいて風情があります。先日、インタビューでも紹介されたヤマイロゲストハウスもこの通りにあります。
車通りもそれなりにある細い道なので気をつけて。
山沿いの階段を頑張って登ると北辰神社に到着。八幡商店街が一望できるいい眺めがご褒美。でも子を背負って階段を登るのは修行ですね。
たくさん歩いた後は、天音食堂で美味しいお昼をいただきます。石造りの大正モダンな建物は大正12年に建てられたそう。こちらで人気のポークカツレツ定食をいただきました。開店と同時に入りましたが、あっという間に満席に!
伊那八幡駅周辺は、ゆっくりぐるりと回って一時間半くらい。
江戸、大正、昭和の断片を探すようにお散歩ができます。
駅舎や天音食堂の建物は大切に残されて行きそうな未来も見えるけれど、商店街や駅前の売店は、ある意味希少なのに10年後残っているかわからない儚い風景でもあります。なんというか今の時代にギリギリ残っていてくれて、ありがとうと言いたいくらい。非力ながら少しでも長く、風景に残っていてほしいと思うばかりです。
古い建物好きな方は是非歩いてみては如何でしょう?僭越ながら絵地図も書きましたのでよければそちらもご覧ください。