「ゲストハウス太陽堂」の女将、水戸 幸恵さんから紹介していただいたのは、飯田市時又で スケートボードのデッキやグッズのセレクトショップ「TAMON skateboarding」を営む星翔志さん。
星さんが妻のえりさんと共に神奈川県から移住したのは、飯田市街地から車で60分ほど離れた山あいの「遠山郷」。
自宅のある遠山では自然豊かな暮らしを味わい、飯田の住宅街である時又でお店を営む。
飯田市内でも少し距離のある場所を行き来しながら日々を送るお二人にお話を聞いてきました。
星さんご夫婦が「どこか自然が近い所」への移住を考え始めたのは、6年ほど前。
「移住はしたいけれど、生活、仕事、家といった環境を全て一度に変えるのは・・・。」
と、憧れはあったけれど決断のタイミングもなく、サラリーマンとして多忙な日々を送っていたそうです。
そんな日々の中で、星さんが、働きすぎが原因で2度の入院をする事になってしまい、それを機に、2人でもう一度話あい、仕事を辞める事を決断。本格的に移住先を探し始める事になったのだと言います。
移住の候補地として栃木や群馬、長野県内でも上田や木曽にも足を運びながら探し、それでも決め手になる様な場所に出会えずにいたとき、スケートボードをともに楽しんできた友人から「祖母の住んでいたあき家はどうか」と紹介されたのが飯田市の住宅街、時又にある一軒家。
けれど、実際にその家を訪ねると、「一歩離れれば自然は溢れているけど、近所の環境としては神奈川でも探せばありそうだから長野県に来てあえてここにする意味がない。」と感じたそう。
移住先としては決めきれない・・・。そう思いながらも、「神奈川から日帰りも大変だし、せっかくだから田舎に泊まろう。」と、宿泊先として偶然訪れたのが、今回二人を紹介してくれた水戸さんが運営する遠山のゲストハウス太陽堂でした。
同じ飯田市内だからと、選んだ宿が、こんなに遠いと思わずに、やっとたどりついた遠山「太陽堂」。
マップで見てもほぼ緑のこの場所で水戸さんと話をする中で「ここが良い!」と、感覚的にもの凄く惹かれる気持ちになったと星さんは話します。
そんなタイミングで、元々この時「祖母の家を」と紹介してくれた友人とともに、オンラインでスケートボード等を扱うショップを立ち上げる事になり、星さんはその管理をする事に。
ヨガのインストラクターを行っていたえりさんも、コロナ禍でオンラインでのレッスンも始めていた事もあり、移住をしても「仕事」の面は確保できた事から、偶然出会えた遠山にエリアを絞りこむことができたそうです。
とんとん拍子で進んでいった移住話。その決断の背中を押してくれたのが太陽堂の水戸さんだったとか。
「先輩移住者目線で遠山の良いところ。ちょっと不便だったりする悪いところ。を、ざっくばらんに教えてくれたこと。縁もゆかりもなく、友人も知り合いも居ない場所に、明るく社交的でない私たちが、地域に馴染めるか等の心配事は尽きなかったけれど、干渉しすぎずサポートしてくれた。太陽堂に出会ってなかったらこんな風に決めることは出来なかった。」と、妻のえりさん。
憧れだけでは厳しいと、移住を確かにするべく何度か足を運ぶ中で四季で変わる姿を実際に触れ、話を聞いて回る中で
「田舎には求人には出ないけど、人伝いで知れる仕事は色々あるよ!」という話が聞けたのも、もしオンラインのショップがうまくいかなかったら・・・。という不安を解消する一つの材料になったといいます。
遠山と出会い1年。実際にお二人が移住したのは、2022年の2月。
四季の自然も文化も知る中で、最近お二人が楽しんでいるのが「薪を焚いての土鍋ご飯。」
購入したお家は、しっかりとリフォームされておりキッチンはオール電化。
スケート仲間となった中川村の友人や、何軒かの農家さんから買った無農薬の美味しいお米も、電気で炊くと何か違うな・・・。
と思い、試しに外で炊いた土鍋ご飯が比べ物にならないくらい美味しかったことから、ご飯を炊くのは日常的にこのスタイルで。
炊き上がったお米も、キレイなこと!
そして、頂戴したら美味しいこと!
火を焚き、ひと手間かけながらご飯を炊く事で、美味しいご飯が食べられる幸せ。
前の仕事も好きだったしやりがいはあったけれど、自己犠牲の限界までボロボロになって働いていたから「ゆっくりした生活がしたい」というのが、一番。と、朝早くから目を覚まし過ごす時間を楽しんでいます。。
そして、星さんが日常的に楽しむ。と言えば、学生時代からずっと続けているスケートボード。
家からも見える川を渡ってすぐの場所。
貸切の、大自然に囲まれた場所で聞こえてくるのは鳥の声と川の音がBGM。そして、スケートが走る音だけ。(そんな様子がSNSにもアップされているので是非!)
二人にとって絶好の環境と暮らしに出会えた喜びがあちこちにあふれていました。
続いて、 遠山から1時間ほど車を走らせた場所にある、時又のショップへもお邪魔することに。
現在では、オンラインでの売り上げよりも実際にお店に訪れて購入する人の方が多い「スケートショップ タモン」ですが、事業のスタート当初は、実店舗は持たずにオンラインだけでの運営を予定していたそう。
しかし、近隣のスケートパークに足を運ぶ中で知り合う人たちから「飯田市にはスケートのショップもパークも無くて、欲しいんだよな。」という声も聞き、それならば。と、当初移住先の住居として紹介された友人のおばあちゃん家をショップとして改装することを決意。
空き家の期間も長かった為、大掃除からのスタートで自分たちで改装を行い、ショップは昨年9月にオープン。
今ではSNSや、口コミでの情報で知った方々が子供から大人まで、世代を超えて訪れています。
(何年もスケートから離れていたけれど、子供や孫と一緒に再開する為に足を運ぶ方も多いそう。)
アートとして眺めても楽しくなるようなデッキがズラリと並ぶ和室のショップ内。
置いてあるもののセレクト基準を聞いてみると「売れる売れない関係なく、好きなやつ」。
「思い入れのあるものじゃないと、結局売れない。」からと星さん。
同じ建物内には、小さなパークも!
試し乗りや、始めたばかりの子供達の練習場所としてオープンしているとのことです。
最後に、星さんに飯田で。遠山で。生活を始めて一番良いなと思う事をお聞きすると
「朝がきもちいい」
「仕事に追われながら起きていた以前の生活での朝と違って、鳥の声で目が覚めて、明るくなって起きる自然に合わせて生活できているのがとっても心地よい。遠山での暮らしを選んで本当に良かった。」
とお話ししてくださいました。
星さんご夫婦、今回はお二人にお話をお聞きしたので次回は妻のえりさんのヨガのお仕事のこと。
そして、遠山で生活する中で出会った素敵なお隣さんのお話を。お楽しみに!
TAMON skateboarding
Instagram
https://www.instagram.com/tamonskateboarding/
オンラインショップ
https://shop.tamonskateboarding.com/
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